鼠径部痛発症の概念図
  
  
アスリート鼠径部痛はしばしば復帰まで長期間を要し、これが引退理由となる例も多いという実態があります。この状況をなんとしても解決したいと考えて、リアライン・コンセプトに基づくより確実性の高い治療法を広めて行きたいと考えております。
   
    
複雑で多彩な症状を呈する鼠径部痛症候群について、ドーハ会議のコンセンサスやグローイントライアングルの概念が提唱されてきました。しかし、これらは結果因子をまとめたもので、メカニズムの分析や治療法の立案には不十分でした。
  
  
多彩な症状をエリアで分割するグローイントライアングルの(GT)概念は、メカニズムとの関連性がわかりやすいことから、現在でも有用性があります。
 
  
GT内部:股関節周囲、骨盤底筋の疼痛
GT内側:恥骨結合、内転筋群の疼痛
GT上方:鼠径靱帯・鼠径管周囲の疼痛
  
 
これにリアライン・コンセプトを重ねてみると、GT内部の疼痛は股関節の拘縮と、GT内側の疼痛は寛骨前後傾・恥骨結合偏位と、そしてGT上方の疼痛は鼠径靱帯の下方偏位および鼠径管周囲の損傷との関連性があります。
  
 
これらを発症要因とともに図にまとめてみました。緑色はマルアライメント(軟部組織を含む)、オレンジ色はマルアライメントを引き起こす滑走不全、水色は結果因子としての機能障害を示しています。なお、保存療法で解決できない骨の形態的な因子はあえて記載しておりません。
 
  
この図を下から上にたどることで、臨床評価の手順とともにメカニズムに関する仮設ができあがります。この仮設に基づき原因因子の治療を進める上での迷いがなくなります。マルアライメント改善後の症状に対しては、通常のリアライン・コンセプトに従い対症療法を行います。
 
 
この図は、8月26日の CSPT東京<股関節編> で初登場となります。このセミナーに過去に参加されたことのある方は治療概念は理解されていると思いますが、治療技術の上達につれて治療成績が向上するはず。はじめての方はもちろん、2回目、3回目の受講を強くおすすめします。

  
 

 
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